老化による筋肉量の低下「サルコぺニア」を知っていますか?

人間は誰しも加齢によって心身機能が低下していきます。その中でも筋肉量の低下を気にされている方は多いのではないでしょうか。今回はちょっと聞き慣れない「サルコペニア」について解説していきます。

 

●サルコペニアとは?

加齢により筋肉が減少することを「サルコぺニア」と言います。サルコペニアとはギリシア語で骨格筋の減少を意味し、サルコ(筋肉)とペニア(減少)の造語です。個人差はありますが、筋肉量は40歳前後から年に0.5%ずつ減少するようです。更に60歳を過ぎると年に5%以上の減少をする例もあります。

 

サルコぺニアが進むと、重力から体を支える筋肉が衰えるため、座ったり立ち上がったりといった日常生活を送ることが辛くなってしまいます。そのため、日常的に動くのが億劫になり、テレビの前から動かないような生活環境が、老化を進行させていくのです。

 

●サルコぺニアの診断基準 

これまで、加齢による筋力低下はごく自然に起こるとされてきましたが、2014年1月に日本老年医学会によってサルコぺニアを診断する基準が発表されました。

 

サルコペニアの定義は?

(1)筋肉量の減少

(2)筋力の低下

(3)身体能力の低下

このうち、(1)と、(2)か(3)のどちらかがある状態です。

 

具体的にいうと、握力(両手で各3回測り、最高値をとる)男性26キログラム、女性18キログラム未満、歩行速度、秒速0.8メートル以下(青信号で横断歩道を渡りきれるくらい)。どちらか一方でも該当すると、サルコペニアが疑われます。

 

確定診断は骨密度を計測するDXAという装置を使用します。DXAは筋力を測る装置としても利用され、男性7.0(単位=キロ・グラム/平方メートル)、女性5.4(同)の基準値未満なら、サルコペニアと診断されるとのことです。

 

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 ●サルコぺニアには「運動」と「食事」

 

サルコぺニアならば運動をして筋肉をつければいいのでは?と思っている方は要注意です。実は、筋肉を作る材料である栄養を摂取しなければ運動をしても筋肉はつかないのです。

 

・タンパク質…筋肉の修復や形成など、筋肉を構成する上で一番重要

・ビタミンB群…タンパク質を分解し吸収するのに必要

・ミネラル…マグネシウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムなどタンパク質や糖質の

代謝に関わり、筋肉が合成される過程で欠かせない

・糖質…筋肉を分解してエネルギーを作らないようにする為の運動時のエネルギー源

 

これらを栄養をバランスよくとらなければ、運動をしていても逆に筋肉量が減ってしまうことがあります。運動については、自己流でやろうとせず、自分のカラダのことをよく知ってくれているジムのトレーナーや整体院の先生などに指導してもらうとよいでしょう。

 

いかがでしたか?サルコぺニアについて理解できたでしょうか?歳だからという理由で動かないでいると、益々老化は進んでしまいます。歳だからといってあきらめてはいけません。そういった方でも運動と食事によって改善することができ、生活の質を向上させることができるのです。

著者プロフィール

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小橋悟
子供の頃から母親のカラダの不調を見ていて、 整体の仕事に興味を持つ。また、自身のひざの故障や人間関係に 悩んだ経験から「ココロとボディケアの プロフェッショナルになり社会に貢献したい」 という想いが強くなる。解剖学や運動学の本を読むのが趣味で、テキスト作りからセミナー講師までをこなしている。

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