日本には寝たきりが多いって本当?

スウェーデンやデンマークといった欧米の国では寝たきりがいない。もしくはゼロに等しいという話を聞いたことはないでしょうか?高齢化が進行中の日本において、中高年世代が抱える最大のリスクは寝たきりや痴呆になることだと思います。世界一長寿の国なのに一体なぜ?という疑問って生まれますよね。今回は日本人に寝たきり老人が多い原因とその予防策を取り上げたいと思います。

 

◆日本の寝たきり人口

厚生労働省の推計資料によると平成5年(1993年)に200万人だった寝たきり・痴呆性・虚弱高齢者の将来推移は、平成22年(2010年)には390万人、平成37年(2025年)には520万人と予測されています。

世界一高齢化が早く進んでいる国なんだから仕方ないと考える人もいるでしょう。そもそもスウェーデンやデンマーク人口が日本に比べて1/10しかおらず、過去には人口が少ないから目立たないだけだという疑いもあったようですが、これはその後に実施された幾つかの実地調査で否定されています。

 

◆日本と北米の違いとは

来院者さんと話をしていると、最近よく出てくるPPKというワードがあります。

「やっぱり、PPKが最高よね!」「家族や、息子、孫にも迷惑かけないためにPPKを目指しています!」と言うのです。

「PPK」=ピンピンコロリです。1980年に健康長寿体操を考案した北沢豊治氏が作った「病気に苦しむことなく、元気に長生きし、病まずにコロリと死のうという意味の標語です。略してPPKと言うのだそうです。

日本でも欧米でも元気なうちに死にたい。という考え方に差はないように思います。

それでも、欧米に比べて日本の方が圧倒的に寝たきりが多いのは何故なのでしょうか。

 

◆考え方・文化の違い

医師の宮本顕二氏によると、その著書『欧米に寝たきり老人はいない―自分で決める人生最後の医療』の中で欧米では「高齢あるいは、がんなどで終末期を迎えたら、口から食べられなくなるのは当たり前で、胃ろうや点滴などの人工栄養で延命を図ることは非倫理的であると、国民みんなが認識しているからでした。逆に、そんなことをするのは老人虐待という考え方さえあるそうです。」と述べています。

日本では、延命出来る命は最新の医療によって一日でも延ばすという倫理観が一般論として存在し、議論が続いています。死に対しては色々な考え方があって決めつけることは出来ません。

社会構造的、環境的にはどうなのでしょうか?

◆寝たきりは寝かせきり?

日本に寝たきりが多くなる原因としてもう一つ指摘されているのは病院や介護施設の慢性的な不足です。何が問題かというと、それによって十分にリハビリを受ける環境が整っていないということです。寝たきりになるもともとの原因は脳卒中と足の骨折が多いのですが、その後のケアがされないために寝たきり状態を作ってしまいます。介護士の数も不足しているのでリハビリが積極的に行われるということはありません。欧米の方から見ると、日本の寝たきりは寝かせきりだと揶揄されることもあるようです。

 

北欧では脳卒中や骨折で入院した場合、治療後、患者はすぐリハビリセンターへ送られます。高齢者の平均入院日数はデンマークの場合32日、それに対して日本では高齢入院者の48%が6ヶ月以上入院します。入院日数が短ければ短いほど筋力の衰えや頭のボケが少なくなることから、こうした施策が取られているのです。

 

◆寝たきりにならないために

日本で、寝たきりを減らすというのはすぐには出来ないでしょう。でも、これ以上増えないようにするということは出来ると思います。寝たきり予備軍の中高年が日頃から身体と頭を積極的に使い、脳卒中や骨折で倒れてもリハビリを徹底的に行う。自ら寝たきりを拒否して、車椅子を使ってでも動き回るという事です。特に、股関節、膝関節などの運動器の疾患や障害によって移動機能が低下した状態(ロコモティブシンドローム)は30代のうちから注意が必要です。

・歩いている姿勢がおかしい。

・右肩(左肩)が下がっている。

・靴裏の外側後方ばかり削れる。

・ぽっこりお腹である。

・肩こりが酷い

などに一つでも当てはまるある方は、正しい背骨の弯曲(生理湾曲)が乱れている可能性が高いです。

このままの姿勢では、脚に対する負担が大きくなるので、寝たきりリスクが高くなります。

寝たきりリスクを減らすために、健康的自立観の実践を掲げる当院で施術を受けることをお勧めします。足部や膝関節、股関節、骨盤としっかりと検査を行い、問診と検査で問題点を見つけ出します。

寝たきり老人が減ることは将来の財政負担を減らしていくことであり、当人は勿論、子供や孫の世代を助けることにもなると信じています。

著者プロフィール

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湯山卓
整体師としてトップクラスの施術実績を誇り、様々な症状の方に対応してきました。施術現場で培った経験を活かし、来院者さんのリアルな声を記事にしてお届するよう心掛けています。

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