腰痛ゴッドハンドが教える究極の腰痛解消法

この記事は、多くの方が経験する腰痛の原因や症状、治し方について書いています。腰痛にお悩みの方がよくなるために、お役に立つ情報を満載にしましたので、是非ご一読ください。

腰痛は、人が一生のうちに一度は経験すると言われている症状です。平成28年国民生活基礎調査の概況(厚生労働省)の自覚症状に関する調査では、体調不良を訴える症状のうち、腰痛は男性で1位、女性が2位で、いまや国民病の代表と言えます。「腰椎椎間板ヘルニアで脚が痺れる」「坐骨神経痛がツライ」「慢性腰痛が治らなくてツライ」「たびたび腰が痛くなる」といった声をよく聞くのも納得ですよね。そこで、腰痛の方のお悩みを調べたところ、原因、症状、治し方、ストレッチの順に多いことが分かりました。ではここから、皆さまが一番興味をお持ちの腰痛の原因から、順にお話を進めていきたいと思います。

【目次】

◆腰痛の8割が原因不明って本当?

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「腰が痛くて整形外科に行ったら、原因不明と診断された…」という話を聞いたことはありませんか?腰痛になった時、一番最初に行くのが整形外科ですが、そこで原因が分からないことなんて本当にあるのでしょうか?
患者側としては、原因がわかれば対処の方法があると思うのが当然ですよね。しかし、なんと85%の腰痛の原因が分からないというのが現実です。「最新のMRIやCTを使っても、原因が分からないってどういうこと?」と疑問に思う方もいるかもしれません。

しかし、人のカラダは複雑です。現代の医学でも、多くの一般的な症状や疾患の正体を、把握出来ていないのが実情です。腰痛はその代表的なもので、世界中で色々な研究を行って、その根本的なメカニズムをつかもうとしていますが、まだ時間が掛かりそうです。

ところで、お医者さんはどういった基準で、原因が分かる腰痛と原因不明の腰痛を分けているのでしょうか。これには、日本の整形外科の先生が拠り所とする「腰痛ガイドライン2012」というものが関係しています。

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ガイドラインによると、腰痛は特異的腰痛と非特異的腰痛と呼ばれるカテゴリーに分かれます。特異的腰痛とは、レントゲン検査やMRI検査、血液検査などによって、腰痛の原因を突き止める事が可能なものを指します。例えば、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎分離すべり症、腰椎変性すべり症などです。非特異的腰痛とは、各種検査機器で調べても、その腰痛の原因が分からないものを指します。ここで問題となるのが、特異的腰痛と非特異的腰痛の比率です。病院などでの検査機器を用いた診察で、特定可能な特異的腰痛の比率は僅か15%に過ぎません。

もちろん、問診(話しを聞くだけ)でこうした診断が下される事はなく、諸々の検査結果を参考にしたうえで診断されますが、実はレントゲンやMRI、CTなどの検査機が使われない事も少なくありません。なぜかというと、機器を使った検査は、カラダに負担をかける事も少なくなく、お金も時間もかかるからです。ガイドラインでも、医者が特に必要と感じられない時は、検査機器を使っての検査は行わなくてよいとされているのです。お医者さんは手を抜いているということではなくて、確定診断をすることが出来ないということです。

つまり、こうしたガイドラインがあることや、実際に調べても医療機器では分からない腰痛が多いことで、腰痛の8割が原因不明と言われているのです。とはいえ、原因が分からなければ、どのようにしたらよいか分かりませんよね。
では、次に実際にはどういったことが原因になって、腰痛が起こっているかについて探っていきます。

◆腰痛の原因と分類

一般的に、腰痛の主な原因を4つに分類します。

1.器質的な原因によって起こる腰痛

2.神経の障害による痛み(神経痛)

3.精神的ストレスによる痛み

4.内臓疾患による痛み


※これら4つの要因のうち、一つだけがきっかけとなっている事もあれば、いくつかの要因が重なって、腰痛が起きている場合もあります。

1.器質的な原因によって起こる腰痛

背骨の腰部の部分を、腰椎と言います。腰椎は固い骨「椎骨」と、軟らかい軟骨「椎間板」が折り重なってできています。骨同士は、椎間関節という関節で連結され、積み重なった骨が崩れないように、周囲を靭帯や筋肉によって支えられています。こうした腰周辺の筋肉や骨、椎間板、じん帯、腱など、組織の損傷や変形が原因で起こる腰痛のことを、「器質的な原因によって起こる腰痛」といいます。それでは、この器質的な原因によって起こる腰痛を、4つに分類し説明します。

(1)ケガ・外傷による腰痛

スポーツにおける激しい接触や、普段の生活における転倒や事故による衝撃で、腰にケガを被る事による腰痛です。筋肉や靭帯の裂傷、打撲(だぼく)、捻挫(ねんざ)、骨折などがあります。大抵のケースにおいて、ケガや事故をきっかけに直ちに腰痛が生じるため、器質的な問題が原因だと分かることが多いです。

(2)腰の筋肉疲労による腰痛

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腰の周囲には腹筋・背筋のほか、体の奥深くには大腰筋や脊柱起立筋群などの筋肉があり、腰椎(腰部の背骨)を周囲から支えて、骨に掛かる負荷を軽減したり、背骨のゆるやかなS字カーブ(生理彎曲)を保って、正しい姿勢を維持したりしています。腰を酷使する業務や運動で、腰を使い過ぎて疲労がたまると、腰の筋肉に炎症が起こって、鈍痛やだるさ、重苦しさなどを感じます。これを「腰の筋肉痛(筋・筋膜性腰痛)」と言います。筋肉は豊富に動かした時だけでなく、長時間同じ姿勢を続けたり、前かがみや中腰など無理な体勢をとった時にも、緊張して固くなり血液の流れが悪くなって痛みを生じます。

これは、筋肉内の痛みや疲労の元となる物質が、流れ出ていかずに溜まりやすくなったり、筋肉が疲労によって固くなって柔軟性を失った状態だと、腰にかかる負荷を分散・吸収する働きが弱まり、筋肉を痛めやすくなるからです。

腰の筋肉が疲労で弱った状態で、腰を突然ねじったり、重い荷物を持ち上げようとしたりして、一度に大きな負荷が掛かると腰椎が捻挫して、ぎっくり腰のような急で激しい痛みに見舞われる事もあるので注意が必要です。

(3)腰の骨(腰椎)や軟骨(椎間板)の異常による腰痛

腰部の背骨である腰椎を構成する椎骨や椎間板は、腰への負担が大きかったり、歳をとる事で次第に老化して形や質が変性していきます。

若い頃の椎間板は、成分の80%が水分で柔軟性と弾力性に富んでおり、椎骨同士がぶつからないようにしたり、骨への衝撃を和らげるクッションの役割を果たしています。それが年齢を重ねるごとに、徐々に水分が減ってみずみずしさがなくなり、硬くなって弾力性が失われていきます。
椎間板の弾力性が低下すると、上下の椎骨同士がこすれてすり減ったり、加齢によってカルシウムを吸収する働きが悪くなる事も加わって、骨自体ももろくなり変形が進みます。

また、加齢により筋力が弱まり姿勢が崩れてくると、水平に保たれていた骨盤も徐々に後ろに傾き、腰が曲がっていきます。そうなると、本来あるべき背骨のゆるやかなS字カーブが消失し、上半身の重みをサポートすることができず、腰椎に必要以上の負荷がかかるようになり骨の変性が進みます。

こうした骨や椎間板の経年劣化は、加齢のほかに業務やスポーツなどで長年腰を酷使したり、運動不足や栄養不足による組織の衰えなどの要因も加わると、より早い年代から進行していきます。そして、骨や椎間板の異常は、色々な腰痛症状を引き起こします。

水分を多く含んだ椎間板に大きな圧力が加わると、椎間板がつぶれて亀裂が入り、中にあるゼリー状の組織「髄核」が椎間板を突き破ってはみ出る事があります。これが神経を圧迫して神経痛が起こる症状が、腰椎椎間板症や腰椎椎間板ヘルニアです。
腰痛手を当てる男性.jpgまた、椎間板の性能低下によって椎骨がすり減ると、骨の部分が増殖してトゲ状に変形する事もあります(骨棘)。そして、椎骨をサポートする周囲の筋肉や靭帯が衰えると椎骨のズレが起こりやすくなったりします。

こうした椎骨の変性が、神経などの周辺組織に刺激を与えて腰痛を生じるのが変形性腰椎症です。腰椎の内側にある脊柱管と呼ばれる神経が通るスペースが狭くなって発症するのが脊柱管狭窄症になります。脊柱管は、普通は神経を通すだけの十分なスペースがありますが、加齢などがきっかけで周囲の組織が変形して狭くなる事が知られています。脊柱菅狭窄症は、特定の姿勢や動作をした時に痛む(起き上がる時、立ち上がる時、前かがみになった時など)動かず安静にしている時や、特定の姿勢をとった時に苦痛が和らぐのが特徴です。

(4)腰の関節痛

腰椎を構成する小さな骨「椎骨」の背中側には、「椎弓」と呼ばれる突き出したところがあり、椎弓同士は「椎間関節」という関節でつながって椎骨を支えています。椎間関節は背骨を前後左右にスムーズに曲げるために大切な役割を果たしています。
しかし、「重いものを持つ」、「腰をひねる」、「前かがみの姿勢をとり続ける」など、腰の負担が大きい動作をした時、腰の筋肉だけでなく椎間関節にも負担がかかって、炎症を起こし痛みを生じる事があります。加えて、椎間板が老化してクッションパフォーマンスが低下すると、椎間関節にも大きな負荷がかかり、関節のかみあわせが悪くなったり、関節がすり減ったりします。

その結果、膝痛や股関節痛と同じように、関節を包む膜(関節包)が傷つく事による痛み、つまり関節痛が現れます。上体を後ろに反り返った時に腰痛が強くなる時は、椎間関節の異常がきっかけである事が考えられます。

2.神経の障害によっておこる腰痛(神経痛)

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腰椎の内側には、脳から腰まで伸びる中枢神経「脊髄」や「馬尾神経」が通っています。しかも、これらの神経は腰から無数の細い神経に枝分かれして、足先に向かって伸びています(坐骨神経)。こうした神経が圧迫されたり、損傷を受けると、腰から下半身にかけて痛さやしびれを生じます。これらは、腰の骨、椎間板、靭帯などの変形がきっかけとなります。

特徴は皮膚の表面近くに感じる痛さで、チクチク、ピリピリといった痛みを生じます。痛み方には個人差があり、神経の圧迫が軽いなら、足裏に薄皮が貼ったような不自然さを感じたり、アリが這うような感覚がする程度ですが、強く圧迫されたり神経が損傷したりすると、針を刺すような鋭い苦痛や激痛が生じることがあります。

(1) 腰まわりの神経について

脳から腰まで伸びる太い一本の中枢神経である「脊髄」は、腰のあたりから無数の神経の束である「馬尾神経(ばびしんけい)」に繋がります。馬尾神経は、腰椎や仙骨の間を通って、枝分かれしながら足先まで伸びていきます。これがお尻のあたりで合流して、一本の太い神経となっているのが「坐骨神経(ざこつしんけい)」です。腰に起こる神経痛といえば、一般的に坐骨神経痛の事を指します。 

椎間板ヘルニアなどの腰の障害が影響して、坐骨神経が強く圧迫されたり、圧迫が続いて炎症が起きる事で痛みやシビレが生じます。坐骨神経は1mもの長さがあり、お尻から足先に向かって伸びており、腰から太もも、足先まで広い範囲の知覚をつかさどっています。それ故、多くのケースにおいて、お尻や足の痛み・しびれも伴います。坐骨神経は途中で数多くの細い神経に分岐しており、各々別の部位の感覚を支配していて、損傷を受けた神経ごとに症状の現れる箇所や中身が違ってきます。それ故、MRIなどの検査をしなくても、症状を細かいところまで調べれば、どこの坐骨神経に障害が起きているか、ある程度特定する事ができます。

より重篤な症状がみられる「馬尾症状」

神経は体の各部を動かすための信号、温度の感覚、触覚などの知覚も支配しています。それ故、特に脊髄や馬尾神経などの中枢神経が傷付くと、痛みのほかに感覚障害も現れます。この馬尾神経が傷ついた時は、以下のような坐骨神経痛よりも重い症状が現れます。

両足のしびれや麻痺(まひ)、両足の筋力低下(足に力が入らない、つま先立ちができないなど)、歩行障害(一度に長時間歩けない、または全く歩けない)、足の裏の感覚や腱反射の鈍り、排尿・排便障害(尿が出にくい、失禁、頻尿、慢性的な便秘など)は馬尾症状といいます。このような障害を感じた場合はまず病院へ行きましょう。

腰痛を悪化させる要因

腰椎の病や障害に別の要因が加わる事で、坐骨神経痛による痛さが増したり、長引いたりする事があります。筋肉や靭帯の疲労、腰椎に障害が起きているケースなどですが、大抵は腰まわりの筋肉や靭帯に疲労が見られるケースが多いです。これは、筋肉が弱った結果として腰椎障害が起きていたり、反対に腰椎障害で不安定になった腰をフォローするために、周囲の筋肉や靭帯に余分な負担が必要になるためです。筋肉や靭帯が酷使されて緊張すると、コリができたり、血行が悪くなる事で坐骨神経痛の症状を悪化させます。

さらに、不安や精神的なストレスによって自律神経のバランスが崩れると、苦痛をブロックする働きが低下して、苦しみを強く感じるようになります(心因性腰痛)。また、神経圧迫が長期にわたって続くと、神経の炎症が強まったり、自然回復しないほど損傷する事があります。

こうなると、神経の圧迫を取り除いた後も、相当の間症状が治まらなかったり、完全には治らなくなる事があります。神経痛をよくするためには、損傷している神経への刺激を取り除く必要があります。神経が圧迫されているだけなら、圧迫を取り除けば直ちに症状が改善します。神経が損傷している時は、損傷箇所が自然治癒するまでしばらく痛みやしびれは続きますが、徐々に症状は和らいでいきます

3.精神ストレスによる腰痛

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原因不明の腰痛の多くには、多かれ少なかれ精神的ストレスなどの心の問題が関わっている事が、最近の研究によってわかってきました。こうした腰痛は「心因性腰痛症」と呼ばれ、ストレスの多々ある現代社会において多く見られるようになりました。

体の異常に、ストレスなどの心理・社会的要因が加わる事で、腰痛が引き起こされる例は年々増加し続けています。いくつかの体的・精神的な要因が複雑にからみ合っていると、何が直接のきっかけとなって腰痛が起きているのか、特定するのが困難になります。とくに慢性腰痛には、精神的ストレスが関わっていることが多く見受けられます。

ストレスが腰痛を複雑でやっかいなものにする

いくつかの要因がからむ腰痛において、主要な4つの要因のうち、どれがどの程度関連しているかは各個人で違います。ストレスが大きいほど、原因不明の腰痛と所見される確率が高くなります。他にも、ストレスがからむと、腰痛が生ずる確率や、強い痛みが生じる危険性も高まります。一例を挙げれば腰椎椎間板ヘルニアは、前述の1〜3の要因すべてがからむ可能性があります。 MRIで腰椎椎間板ヘルニアと診断されても、ひどく痛む人と症状が全く出ない人がいるのは、心理・社会的な要因が関連している可能性があります。

なぜストレスで腰が痛むのか

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ストレスで腰が痛むはずがないと思うかもしれませんが、心の不調が体の不調として現れるのはよくある事です。心理的な要因によって、特定の臓器や器官に体的症状が現われる病は「心身症」と呼ばれています。なお、「病は気から」という言葉があるように、その人の心情の持ち方や、その時の心理状況によって、症状が良くなったり悪くなったりするのも、決して珍しい事ではないのです。続いて、ストレスが苦しみを引き起こすメカニズムについて紹介します。

痛みを抑制する働きが弱まるのは、体の組織が損傷した時です。痛みの信号は神経を伝って脳に伝わりますが、人間の脳にはこの痛みの信号を抑制する仕組みが備わっています。この仕組みを下行性疼痛抑制系といい、普段の暮らしで疲労性の痛みが生じた時に、これをブロックして苦しみを和らげてくれます。健康な人は、この仕組みが正常に働いてくれているおかげで小さな痛みは感じずに済み、暮らしに支障がない程度に抑えられています。ところが、長期間ストレスや不安な状態が続くと、この痛さをセーブする仕組みがうまく働かなくなり、痛みを普段以上に強く感じるようになります。例えば、腰が疲れた時のだるさや重さなど、いつもなら痛みとして認識しないものが大きな痛みに変わったりします。そして、ストレスの蓄積は体のパフォーマンスをコントロールする、自律神経をも狂わせます。自律神経が過敏になると、痛みを感じるセンサーが強く働くようになり、ちょっとの症状でも強い痛みを感じるようになります。

また、色々な病のきっかけになるストレスがたまると、胃が痛んだり、胃潰瘍になりやすいといった話を聞いた事はないでしょうか。過剰なストレスは心身に悪影響を与え、うつ病などの精神的な病だけでなく、内臓の病や生活習慣病の発症にも大きく関連しています。

自律神経失調症など、強いストレスを受け続けて自律神経のバランスが崩れると、腰痛をはじめとする諸々な不快症状が出てきます。これを「自律神経失調症」といいます。自律神経は体の働きを調節する神経で、全身に張り巡らされ、発汗や体温、呼吸、内臓の動きなどをコントロールしています。 

自律神経には、体を活発に動かしたり、心身が緊張した時に優位になる「交感神経」と、リラックスしたり睡眠中など、心身が休んでいる時に優位になる「副交感神経」があります。この2つの神経がバランスよく働いていれば、体は健康に保たれます。ところが業務や家事で頑張りすぎてストレスをため、十分に休息も取らない状態が続くと、自律神経のバランスが交感神経にばかり傾いてしまい、全身に不調が出てきます。

4. 内臓の疾患による腰痛

胃、肝臓、腎臓といった内臓や女性の子宮など、体内の臓器・器官の病によって腰痛が起こる事があります。臓器周辺に生じた痛みが腰にまで響いたり(放散痛)、病巣が腰の近くの組織まで広がって痛みを生じたりします。
多くのケースでは、痛みが出ている腰部の腰椎や筋肉に異常が見られないため、病の種類によっては診断が困難な時もあります。
これについては、医学分野になりますのでここでは深く触れることはしません。定期的な検診をおすすめします。

◆腰痛の種類

1.急性腰痛(ぎっくり腰)

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腰に痛みが生じてから、おおむね4週間以内におさまるものが「急性腰痛」とされます。

多くの場合、突然の強い痛みや、動けなくなるほどの強烈な痛みに襲われます。例えば、重いものを持ち上げようとした時や、くしゃみをした瞬間などに「ギクッ」として腰に激痛が走るぎっくり腰などが良い例です。特徴としては、大きな痛みから始まるため、腰痛がいつから始まったのか何がきっかけだったのかが明確にわかることや、初めは痛みが強くても横になって体を動かさずに安静にすることで、日ごとに痛みが和らいでいくなどがあります。安静にしていれば、特別に病院で治療を受けなくとも1週間程度でだいぶ良くなり、長くても1ヶ月もすれば急性腰痛の9割は完治するといわれています。逆に1週間、安静にしていても痛みが続くようであれば、より重篤な腰椎椎間板ヘルニアなどが疑われます。

症例 Eさん 40代 男性

1週間前、椅子から立ち上がる時にギクッという鋭い痛みを感じる。一日安静にしていたら痛みは少し引いたが、立ち上がる時、座る時の鋭い痛みは変わらず。車で営業の仕事をしていて、車の乗り降りがとても辛いということで、当院に来院。
来院時、前かがみの姿勢から上体を伸ばすことができず、かなり苦しい表情。腰背部に強い張りがあり、腰と背中に負担を掛けない四つん這いの姿勢で筋肉を緩める。腰の痛みが10→5に軽減。翌日にどうしても仕事に行かなければならないという事情を考慮して、その日の午後に続けて来院。背骨の歪みと骨盤の歪みを修正。施術台を使っての立ち座り動作の痛みが消失。4回目で、どんな動きをしても腰の痛みが出なくなる。施術を受けてから3日で完全復帰。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

症例 Gさん40代 男性

10年以上前から慢性腰痛でどこの病院に行ってもよくならず。5年前からは月に2~3回 ぎっくり腰になるようになった。当院に通われていた同僚の方の紹介で来院。
20代からデスクワークをしており、猫背が常態化している。15時を過ぎるとカラダが段々とPCのディスプレイに近づき、余計に姿勢が悪くなってしまう。初回の施術後に肩が正常な位置に戻り、腰に正しく体重が乗るようになる。猫背が改善して腰の痛みがなくなったことにとても驚く。仕事中はずっと座っているのではなく、たまに椅子から立ち上がって体勢を変えるようにアドバイスしたところ、1週間経過後、痛みが出ても耐えられる範囲におさまるようになる。座った状態での重心の取り方を指導し実践。痛みが出ることがなくなり調子がいいということで週末にテニスを始められるようになった。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

2.腰痛症

レントゲンなどの画像をみても腰まわりの組織に異常がなく、明らかな原因を特定できない腰痛です。腰にしつこく続く"鈍い痛み"があり、腰がこる、だるい、重い、疲れる、腰痛があるのに診察を受けても何の異常もみられないのが特徴です。主な原因は腰の筋肉や靭帯の疲労(筋・筋膜性腰痛)、腰のケガ(捻挫や打撲)、ストレス(心因性腰痛症)など。

3.腰椎椎間板症

腰椎椎間板が押しつぶされたり、亀裂が入った状態です。病状が進行すると腰椎椎間板ヘルニアになったり、腰に痛みや重さ、だるさを感じる、前かがみになった時に腰が痛むのが特徴です。主な原因には、腰を酷使したり、一度に大きな負荷をかける、歳をとることなどによる「椎間板の老化」が挙げられます。

4.腰椎椎間板ヘルニア

椎間板が押しつぶされ、中にあるゼリー状の物質(髄核)が外に飛び出した状態です。腰の急な激痛(急性型)、鈍い腰痛がしつこく続く(慢性型)、足やお尻にしびれが出たり、前かがみになると痛みやしびれが強まるのが特徴です。20~50歳代の男性、特に働き盛りの20~30代によく見られ、逆に10代の若者や60代以降の高齢者には少ないのも特徴の一つです。加齢や腰への負担の蓄積などによる椎間板の劣化」が原因です。

症例 Uさん 30代 女性

15年くらい前から右のお尻に痛み、ふくらはぎに痺れが発生。整形外科のMRIで腰椎4番と5番の間の腰椎椎間板ヘルニアと診断される。腰の痛みと下肢へのしびれ、下腹部の違和感を強く感じ、仕事をしていて非常に辛いため、コルセット、痛み止めの薬を飲みながらなんとか続けている。整形外科でのリハビリ、針、マッサージなどを受けるも症状が改善しないため来院。
1~3回目は施術終了後、痛み・しびれがなくなるが、3日程度で元の状態に戻る。4~5回目は、腰の痛みが10から5程度に軽減する。下肢のしびれと下腹部の違和感が気になる。6~7回目でしびれが時々出る程度に改善した。8~10回目でしびれは消失。たまに腰の重さを感じるが、全体的に良いレベルで安定するようになり、痛みやしびれなく仕事をしていられるようになった。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

症例Sさん 30代 男性

腰痛で5年前と1年前の2回、1週間程寝たきりになった経験あり。1年前のときは2ヶ月ほど休職。そのとき、病院で椎間板ヘルニアと診断され、薬を飲みリハビリを受ける。1週間前からまた調子が悪くなり、右側の腰部、股関節に痛みや重さを感じるため当院に来院。
1~2回目では、右側の腰の痛みが軽減。3~4回目で股関節の痛む範囲が小さくなる。5~7回目で腰の感覚が痛みから、重い感じに変わる。8~10回目で腰や股関節周辺の痛み、重さがなくなり、全く気にならなくなる。その後、「寝たきりには二度とならない。」という強い意志を持って、予防のために月に1~2度通院を継続している。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

*腰椎椎間板ヘルニアについて詳しく知りたい方はコチラ

5.腰部脊柱管狭窄症

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背骨の内側の神経の通り道「脊柱管」が狭くなり、神経が圧迫される障害です。足の痛みやしびれが出たり、一度に長い距離を歩けない(間欠跛行)症状が出ます。腰を後ろに反らすと痛みやしびれが増し、前かがみになると楽になるのが特徴です。50歳以上の高齢者、若いころから腰痛持ちの人、腰のケガや病気を繰り返している人などによく見られます。加齢・病気・ケガなどによって腰椎の骨や靭帯が変形し、脊柱管を圧迫することが原因です。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

*腰椎脊柱管狭窄症について詳しく知りたい方はコチラ


症例 Kさん 60代 男性

2週間前から、座っているときは全く痛みが無いが、立ちっぱなしや歩いていると突き上げるような痛みと足にシビレが出る間欠性跛行の状態になる。整形外科のMRI検査で脊柱管狭窄症の診断。1週間の牽引、電気治療を受けるが逆に痛みが増した。その後、整骨院でホットパック、電気治療を受けるが症状に変化が無いとの事で当院に来院。

来院当初、背骨がくの字に曲がり、骨盤も大分歪んでいる。カラダ全体の歪みを取った後、椎間板の間隔を広げ弾力性をつけるための手法を行う。4回目の施術後、痛みはあるものの足を引きずらずに歩けるようになる。6回目以降、痛みとシビレが出ない日が出てくる。10回目で痛みはほとんどなくなったが、ふくらはぎにたまにシビレが出る程度になる。15回目で痛みが全く無くなり、シビレもほとんど無い状態。毎日の散歩を開始。散歩開始から2週間でシビレは出なくなり、歩行が苦にならなくなる。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

症例 Sさん 60代 女性

20代のころ脊柱側弯症と診断され、15年前から腰痛に悩まされていた。2週間前に右足に痛み、シビレが発生。毎日、30分していた散歩の時に10分も歩けなくなったことをきっかけに当院に来院。
若いころに夫婦共働きで必死に働き、2人のお子さんを育てたSさんは、老後は定年した旦那さんと海外旅行をしたいという夢があったため、集中して施術を受けることを決意。3回目迄は、骨盤の歪みに加え、体幹の湾曲が強いため、カラダの歪みを取っていくことに専念する。痛みには変化なかったが背骨の左カーブが改善することで上体が起こせるように変化した。10回目の施術後は腰の痛み、足のシビレが10→3に軽減。その後、右足のきついシビレが重い感じに変化する等症状が徐々に軽減。状態は改善中だったが、ご本人の希望で、整形外科を受診。脊柱管狭窄症・腰椎椎間板ヘルニアと診断され、内服薬・湿布薬、牽引治療を約1ヶ月間毎日続ける。症状は悪化しシビレに加え歩いたり立ったりすると腰に強い痛みが出るようになり、1カ月後再来院。復帰後、3回目の施術の後、右足のシビレが重い、または痛い感じに感覚が変化してきた。更に続けて来院すると、シビレの範囲が足首から下に狭まり、1カ月後にはシビレ、痛みが気にならなくなる。途中施術を中断し、少し回り道をしたが現在は痛みもシビレも落ち着いた状態。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

6.腰椎分離症・腰椎すべり症

椎骨を支える椎間関節が骨折して分離したり、分離したことで椎骨が不安定になり前方にずれたりするものです。腰が疲れる、だるい、重い、鈍い痛みを感じるなどの症状が出たり、腰を後ろに反らせた時や、長時間立ち続ける、激しいスポーツや重労働をした時に痛みが強まるのが特徴です。スポーツをする20歳以下の成長期の若者、特に10~14歳の子どもに多く見られる椎間関節の骨折です。若者の場合は激しい運動が、中年層の場合は組織の老化が骨折の原因です。

7.変形性腰椎症(変形性脊椎症)

腰部の背骨(腰椎)が加齢などで変形したものです。腰がだるい、重い、鈍い痛みを感じます。腰を後ろに反らせた時や、動作の始まりや疲れた時に痛みが強まり、入浴中は症状がとても和らぎます。加齢に伴う老化現象であるため、40歳以降の高齢者に多く発症するのが特徴です。加齢や長年の腰への負担によって骨が変形し、神経などの周辺組織を刺激するのが原因となります。

8.変形性股関節症が原因の腰痛

股関節の骨や軟骨がすり減ったり変形したりして、痛みを引き起こす病気です。股関節、腰、お尻、太もも、ひざなどに痛みや違和感があり、ひどくなると安静時でも痛みます。股関節の動きが悪く、曲げ伸ばしがしづらい、痛みで足を引きずって歩くのが特徴です。30歳代後半~50歳代の中年層に多く見られます(特に女性)。股関節の病気やケガが元になったり、若い頃に股関節の異常や病気を経験し、大人になってから後遺症として発症するケースが多く見られます。

9.脊椎側弯症(脊柱側弯症)

背骨(脊椎)が左右に歪んて曲がってしまう病気です。腰や背中に痛みが出たり、背中を後ろから見た時に背骨が左右に曲がっている、左右の肩・背中・腰の高さが違う等が見られます。姿勢の悪さ、筋肉の発育不良、肥満、椎間板ヘルニアなどの病気などが原因ですが、成長期の子どもには原因不明のものが多く見られます(特に10代の女子)。

症例 Mさん 10代 女性

中学生の頃からパソコンを使っての授業や宿題をすることで、頭痛と肩こりがひどくなる。内科を受診していたが原因が分からず、半年が経過。姿勢も悪かったことから、整形外科を受診したところ、レントゲン検査で側弯症の診断を受ける。痛み止めと経過観察を続け、成長が止まった段階で必要であれば外科的手術になると言われる。手術は嫌だという本人の希望があって、当院へ来院。
背骨が肩甲骨付近で、中央から5cm近く右側に弯曲しており、首から背中にかけての僧帽筋などに何もしていなくても大きく負担が掛かっている状態。部活は休んでもらい、1週間続けて施術を行う。固くなっている部分の緊張を取り、背骨の調整をすることで、側弯の症状以外のねじれを解消していく。同時に、腹部の緊張を緩めていくことで腰背部の筋緊張を取る。5回目の施術が終る頃には、母親の目から見ても明らかにカラダのねじれが解消される。 施術7回目には、頭痛や肩こりの発生回数が激減。たまに痛みが出ても、ごく弱い状態になる。その後も施術を継続し、肩甲骨右側の彎曲は、2cm程度で安定している。

※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。

10.骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

骨の密度が減り、骨の内部がスカスカになってもろくなる病気です。腰や背中に長くしつこく続く痛みがあるり、ちょっとした衝撃が骨折に繋がります。以前より背中や腰が丸まってきた(曲がってきた)方は要注意です。閉経後の50歳以上の女性に圧倒的に多く、高齢になるほど発症しやすくなります。妊娠中や授乳期の女性にも見られることもありますが、男性は殆ど発症しないのが特徴です。
加齢、カルシウム不足、運動不足、痩せすぎ、飲酒・喫煙、ストレスが要因です。特に月経が終わった更年期(50歳前後)以降の女性は骨量が大きく減少することが影響します。

◆一般的な治療法

1.治療法の分類

腰痛に対して病院などの医療機関で採られる治療法は大きく二つに分類されます。1つ目は、体を切開したり穴を開けるなどの外科的処置を行わずに治療を進める方法です。 内容や種類は様々ですが、総称して保存的療法と呼びます。組織や臓器そのものや、それらの機能が失われずに"保存"される治療法です。単純に手術以外の方法と考えて良いでしょう。2つ目は、患部を切開して様々な処置を施す外科的療法(手術療法)です。

2.治療の流れ

手術でなければ治療できないような重症のケースを除き、初めは症状に応じた保存的療法をいくつか組合せて治療を進めます。一定期間治療を行っても症状が改善されない場合は手術も検討するというのが一般的な流れです。単純に症状の重さだけでなく、患者自身が症状をどのくらい負担に感じているか、またどんな治療を望んでいるのかも重要です。こうした要因を考慮した上で、どういった治療法が適切か総合的に判断します。

3.保存的療法

貼り薬.jpg

体を切開するなどの外科的処置を行わずに治療を進める「保存的療法」には様々な種類があります。主な治療法とその概要については以下の通りです。

(1)薬物療法

痛みをコントロールするための薬物を服用する治療法です。炎症が激しく痛みが強かったり、安静にしていても痛みがとれない場合に、これらを和らげたり解消したりする目的で行われます。

<使用される主な薬剤>

①消炎鎮痛剤(痛み止め薬)

炎症を鎮めることで痛みを和らげる効果があり、最もよく使用されます。通常は副作用の少ない非ステロイド性抗炎症薬が使われ、症状の重いケースに限り、鎮痛効果は大きいが副作用も大きいステロイド薬が使われます。

②筋弛緩剤

筋肉の緊張を和らげるものとして、抗うつ薬、抗てんかん薬、精神安定剤などがあります。また、ストレスなど精神的な要因からくる腰痛に効果があるものは、血流改善薬、漢方薬、ビタミン剤などです。特に痛みが激しい場合は、神経に直接麻酔薬や鎮痛薬を注射し、神経の経路を一時的に遮断して痛みを感じなくする「神経ブロック療法」も採られます。薬の形態は、患部に直接貼り付けたり塗りつけるタイプの「外用薬」、口や肛門から服用する「内用薬(内服薬)・座薬」、患部に直接注入する「薬物注射」があります。

(2)運動療法

適度な運動によって腰まわりの筋肉、骨、軟骨、靭帯などの組織を強化して機能を向上させたり、組織の老化を遅らせる、ストレスを解消することで腰痛の改善を図ります。運動の主な内容は、腰痛体操や柔軟体操、骨や筋肉を強化する筋力トレーニング、体力の向上や肥満の解消にも役立つ全身運動(ウォーキングなど)があります。痛みが激しい時は、腰を動かさずに安静にしていることが原則です。しかし、ある程度痛みが和らいで動けるようになってきたら、無理のない範囲で積極的に体を動かしたほうが、安静にするよりも治りが早いことが分かっています。安静にしすぎると回復を遅らせ、かえって状態を悪くしてしまうこともあります。

(3)温熱療法

腰を温めることで、血液の流れ(血行)を促進する治療法です。血行が良くなると、炎症や痛みの元となる化学物質や疲労物質が流れ出ていきやすくなり、痛みが和らいだり、回復が早まります。また、筋肉が柔らかくなり関節の動きも良くなるため、腰にかかる負荷や衝撃を吸収・分散する働きが強まります。体の動きが良くなることでケガもしにくくなります。医療機関では、ホットパックや電気・超音波を使った専用機器を使用しますが、入浴、カイロ、腹巻き、サポーターなどを利用することで、家庭でも手軽に患部を温めることができます。

(4)装具療法

腰の保護、固定、動きの安定を目的とした器具「装具(そうぐ)」を腰まわりに取り付けることで、腰の負担や痛みを軽減する治療法です。腰の装具には、コルセットや腰用サポーターなどがあります。コルセットの効果としては、外部からの衝撃を和らげ腰の筋肉や骨を保護する、腰を適度に固定して痛みにつながるよくない不適切な動きや姿勢を制限することができます。

装具をつけると腰が楽になるのは、装具が腰の筋肉や靭帯の代わりに体を支えてくれるからです。こうした組織は、使われないと細く弱くなっていきます。そのため装具に頼りすぎて漫然と長い期間使い続けると、腰を支える力が弱くなり、装具を外した後にかえって痛みが悪化する場合があります。6ヶ月程度の装着では大きな影響はないとも言われていますが、装具への依存心を強めすぎないためにも、ある程度痛みが和らいできたら装具は外し、筋肉を鍛える運動療法などの治療法に移行していきましょう。コルセット治療は、ぎっくり腰やヘルニアなどで「急で激しい痛み」が見られる腰痛の急性期のみに行うことがよいとされています。

(5)牽引療法(けんいんりょうほう)

専用の装置を使って腰を上下にひっぱり、腰椎(腰部の背骨)の骨の間隔を広げる治療法です。期待される主な効果は、椎間関節を広げて関節の動きを良くする、椎間板への圧力を減らす。筋肉や靭帯の緊張をほぐし、血流を良くする、背骨のゆがみを矯正するなどです。

主に腰椎の圧迫を軽減させる効果が期待されます。例えば椎間板ヘルニアでは、椎間板が圧迫されて中身が飛び出て神経を刺激しますが、圧迫が弱まれば症状が軽くなることがあります。何かにぶら下がって腰を伸ばすと腰が気持ちよく感じるように、牽引療法を行うと気分が良くなることも多いです。しかし、牽引療法が腰痛の治療に有効であるという科学的根拠は不足しており、その効果はいまだ実証されていないのが現状です。

イギリスの「急性腰痛治療ガイドライン」では、急性腰痛に牽引療法は効果がないと紹介されています。また、患者の状態によっては症状を悪化させる恐れがあるという指摘もあるなど、牽引療法を適応する際には患者の症状をよく見極める必要があります。

(6)電気療法

電気治療.jpg

腰に電流を流し、電気刺激による様々な治療効果を得る方法です。体内にペースメーカーや金属が入っている人には使えません。腰に電極をはりつけ、低周波、高周波などの微弱な電流を流し(経皮的電気神経刺激)、その刺激によって筋肉がピクピクと軽く収縮し、痛みを軽減させたり筋肉を鍛える効果があるとされています。また、痛みを伝える神経の流れを遮断したり、痛みを和らげる体内物質の放出を促進させる働きもあると見られますが、電気療法による腰痛への治療効果については、十分な科学的根拠はありません。

(7)レーザー療法

患部に弱いレーザー光線を当てて、痛みを軽減させたり回復を早める治療法です。レーザーによって、「神経の活動や免疫活動(ウイルスなどの外的に対する防御反応)が活発になる」、「血管が拡張して血行がよくなる」、「毛細血管がたくさん作られる」といった効果が得られ、痛みが和らぐと考えられていますが、詳しい仕組みは明らかになっていません。

4.外科的療法(手術療法)

腰痛の治療の基本は、これまで紹介したような「保存的療法」です。一定期間は保存療法を行い、症状が改善するかどうか様子を見ます。しかし以下のようなケースにおいては手術による治療も検討されます。

手術を行うケース

手術は、「保存的療法を一定期間行なっても症状が改善しない、または悪化している。」「腰痛やそれに伴う症状によって、日常生活に支障が出ている。」「激しい腰痛の継続、足の強いしびれ、マヒ、筋力の著しい低下、排尿・排便障害など、すぐに治療を行わないと障害や後遺症が残ってしまう。」「骨の悪性腫瘍(がん)や一部の内蔵の病気など、生命に関わる病気が発症している。」などの場合に行われる外科的なアプローチ法です。

ひと昔前までは、手術といえばメスで患部を大きく切除するような大がかりなものが主でしたが、現在では内視鏡を使った体に負担の少ない手術や、手術以外の治療法も併用した効率的な方法が考案され、同じ症状に対する手術法の選択肢が増えてきました。
各手術法には長所と短所があり、どの方法を実施するかは、腰の状態、患者の体力や年齢、本人の希望、普段の生活環境などを考慮して決定します。


◆東葉コンディショニングの腰痛回復理論

カラダの歪みと痛みの関係.png

東葉コンディショニングには、「病院で手術を勧められたが、不安で踏み切れない。手術ではない方法を試してみたい」といった方や「何ヶ月も病院で保存治療をしているが、あまり効果を感じない。他の治療も試してみたい」、「色々な治療院に言ったがなかなか治らない、なんとかして欲しい」という方が来院され、症状改善へと至っている方が大勢いらっしゃいます。

ではなぜ、病院の治療ではなく東葉コンディショニングの整体法「QPR法(クイック・ペイン・リリース法」を受けて多くの腰痛の方が改善するのか?
ここで、「腰痛解消!神の手を持つ 16人」に掲載された東葉コンディショニングの腰痛に対する考え方と、施術方法をご紹介します。

東葉コンディショニングでは、
・日常生活での姿勢不良、カラダのゆがみによる腰部への過剰な負荷
・スポーツなどによる過剰な腰部への負担
・不規則な生活習慣による自律神経の乱れ
・悪しき食習慣による内臓疲労
・心理的ストレス
などで、一部分の関節に多くの負荷が掛かったり、筋肉の過緊張状態が血液・リンパ液などの体液の循環悪化を招きカラダに疲労が蓄積することで、腰痛が発症すると考えます。

そこで、腰痛を根本的に改善させていくためには、まずカラダのゆがみを改善させることが大切と考えています。カラダのゆがみを改善させることで、過度に負荷がかかっている関節や緊張状態の筋肉の状態を改善させ、血液やリンパ液の循環を促進します。
さらに、生活習慣や心理的ストレスの改善も同時に行うことで、自律神経の正常化を図ります。そうすることで、自然治癒力が正常に働き始めカラダの各組織が修復され症状が改善されていきます。

カラダに蓄積する疲労よりも、カラダを回復させる自然治癒力の力が上回るようになることで、腰痛が再発しないようになっていきます。

◆腰痛ゴッドハンドの施術法

では次に、年間2万回以上の施術実績を持つ東葉コンディショニングの総院長であり、腰痛ゴッドハンドとよばれる施術家加賀谷慶太の、代表的な腰痛である腰椎椎間板ヘルニアの解消のための施術ポイントを一部ご紹介します。

1.生理彎曲

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背骨は、体重の10%といわれる頭の重さを支えています。成人の頭の重さは6~8kg = ボーリング玉の16ポンド(7.2kg) 。その頭の重さを支えているのが脊柱の生理弯曲と言われるS字カーブの構造です。このS字カーブは動物の中では人間にだけあるもので、バネの役割をしており、衝撃を和らげたりバランスをとったりしています。その中でも重要なのが、腰椎と仙骨が接する部分に適度な角度がついていることです。この角度によって、理論上体重の約3倍の重力が加わるはずの仙骨部分の力が、分散吸収されるのです。この絶妙な角度があるからこそ、人間は直立していられます。しかし、この生理的湾曲が崩れると、この角度にも影響が出て重力をうまく分散吸収できなくなってしまいます。筋肉に過度な負担が掛かり、疲労が溜まります。疲労が溜まった筋肉が炎症を起こすと腰痛や背中痛などの症状が出たり、これが長い間続くと、更に骨や筋肉への負担が増し、椎間板ヘルニアなどが発症したりするのです。軽度、重度を問わず、腰痛で来院される方は100%の割合で生理弯曲が崩れているため、当院では腰痛を解消するために、最初に生理弯曲を作るところから施術を開始します。

【生理弯曲の形成・骨盤、腰椎の動き改善】

腰椎椎間板ヘルニアの方の特徴として、生理弯曲の消失、骨盤のゆがみ増大、腰椎の過度悪化、腰部周辺筋肉の硬化が上げられます。これらの状態を解消していくために、カラダ全体のバランス調整をするとともに、腰背部の筋肉の緊張を取り生理弯曲の正常化、骨盤のゆがみ解消、腰椎の可動向上を図っていきます。

 <施術方法の一例>

●脊柱の生理弯曲の正常化よつんばいで生理湾曲をつける.JPG

脊柱の生理弯曲の正常化を図るため、写真のように施術台に上半身の半分程度が乗るように四つん這いの姿勢になってもらいます。体の前側に重力が掛かるため、後弯していた腰部脊柱が徐々に前弯を取り戻し、元の自然なS字カーブが形成されていきます。同時に、腰部周辺の緊張と骨盤全体の歪みが改善されていきます。四つ這いの姿勢をとることで、内臓から骨盤に掛かる圧迫を一時的に緩和することができ、骨盤周りの調整や生理弯曲の形成を行いやすくなります。また、四つ這いの姿勢の状態のまま、足首を回転させることで下半身全体の筋肉に牽引を掛け、下肢の緊張を緩和させることも目的としています。

●骨盤調整シムス位.JPG

うつぶせになり膝を曲げ、両手を広げて胸を床につけます。顔はアゴをつけ、まっすぐか膝を曲げている方を向き、曲げた状態で寝てもらいます。*この時、顔の向きと膝を曲げる方向を同じにしないと、体がねじれてしまいます

この状態で骨盤をゆっくり揺らすように動かすことで歪んでしまった骨盤の位置を整えていきます。逆方向も同じように調整していく事で、骨盤全体のバランスを整えていきます。

●腰椎可動調整背骨調整.JPG

うつ伏せに寝てもらい、背骨の曲がり具合や歪みを確認します。首から腰まで縦に連なった背骨一つ一つの動きを確認し、緊張や圧迫で動きが悪くなっている箇所の可動調整を行います。

●腰部筋肉へのアプローチ腰背部手法.JPG

仰向けの状態で、脊柱起立筋から股関節周辺・腹部を軽く触れながらゆりかごを揺らすようにゆっくり動かします。可動範囲の限界まで、徐々に揺らしながら脊柱起立筋・仙腸関節・腸骨稜・股関節周辺の過緊張を深部から緩めていきます。

【仙腸関節の可動改善】

腰椎椎間板ヘルニアの痛みやシビレを解消させていく上で、仙腸関節の可動改善は重要なポイントです。骨盤は真ん中に位置する仙骨と両側に位置する腸骨とで構成されています。この仙骨と腸骨の間の関節を仙腸関節と呼びます。

関節の動きは0.5~2ミリ程のわずかですが、上半身からの荷重を支え、歩く、走る、座る動作などの時に使われる重要な関節になります。この関節の動きが悪くなると、腰痛を始め様々な疾患の原因になってきます。当院では、腰痛の方に骨盤調整とともに仙腸関節の可動調整を重点的におこない症状改善を図ります。


 <施術方法の一例>

●仙腸関節可動調整仙腸関節調整.JPG

うつ伏せのまま膝を曲げて、軽く内側に倒し仙骨に手の平を当て固定したまま息を吸ってもらいます。息を吐くタイミングで固定した仙骨を軽く揺らすことで仙骨と腸骨のわずかな隙間の動きを出せるように調整行います。

 

【胸郭可動調整】

東葉コンディショニングでは、胸郭のゆがみが症状にどう影響しているかを診て、ゆがみを治し可動の正常化を図ります。胸郭とは、胸椎(脊柱の一部)、胸骨、肋骨からなる胸部の骨格のことをいい、骨盤とともに体幹部を構成しています。胸郭は、利き手の存在やスポーツにおいては投球やスイング動作など一方向に偏ったカラダの使い方、いつも片側一方を下にして横向きで寝ているなどのクセから非常にゆがみやすい箇所になります。

胸郭のゆがみは、胸郭の上に乗る頸部から頭部のバランス不良を招いたり、肩甲骨や肩関節の動きを制限します。家に例えると胸郭は屋根、骨盤は土台、その間にある腰椎が大黒柱に当たります。胸郭である屋根が歪むと、大黒柱である腰椎も歪み、過度な負担になります。腰椎椎間板ヘルニアは、腰部に過剰な負荷がかかった結果招いた結果なので、この胸郭のゆがみを解消し腰部への過剰な負担がかからないようにしていくことは、腰椎椎間板ヘルニアの症状を改善させていく上で重要になります。

 <施術方法の一例>

●胸郭可動調整胸郭調整.JPG

 

【下肢アライメント調整】

下肢アライメントとは、股関節、ひざ、足首、足までの配列のことを指します。不安定な二本の足で上体を支えるという、非常に複雑であり、ダイナミックな動作を可能にする人間特有の器官です。

下肢は人体の中でいちばん長くて太い大腿骨などの大きな骨と、それを支える強靭な筋肉群によって構成されています。そのため、一度ゆがみが生じると歩行時や立位時に重心バランスをうまく安定させることができなくなります。下肢はカラダ全体を支えています。そのアライメントが崩れるということは、骨盤や背骨も不安定になり、腰痛はもちろん肩こりなど上半身にも影響がおよびます。

下肢アライメントが整うと骨盤が安定し身体バランスが向上します。以上のことから、腰部への過剰な負担を減らし、腰椎椎間板ヘルニアの症状を改善させるために、下肢アライメント調整は非常に重要になります。

 <施術方法の一例>

●下肢アライメント調整股間節圧着.JPG


外側にねじれた股関節骨頭を内方に調整していきます。横向きになり下の足を伸ばし、上の足をクッションの上に曲げて乗せます。下の足の大転子に片方の手の平の上に乗せ大腿を内旋させて下肢のアライメント調整をしていきます。

【椎間板ストレッチ】

カラダのゆがみやねじれを解消し、筋肉をゆるめたのち、最後に椎間板のストレッチをし、圧迫された椎間板の負担軽減を図っていきます。

 <施術方法の一例>

●椎間板ストレッチ椎間板ストレッチ.JPG

正座の状態で仙骨に手を当て固定します。ゆっくり前方に体を倒してもらい、圧迫の掛かった背骨を伸ばしていきます。

カラダ全体のバランス調整、生理弯曲の形成・骨盤、腰椎の動き改善、腰部筋肉群へのアプローチ、仙腸関節の可動改善、胸郭可動調整、下肢アライメント調整、椎間板ストレッチなどの整体施術法
によって腰痛になる原因を解消し、症状回復に導いていきます。

◆腰痛の方に意識して欲しい生活上の注意点

・睡眠は、7時間以上とるようにしましょう
出来るだけその日の内(午前0時より前)に横になるように心掛けるとよいでしょう。特に椎間板ヘルニアがある方は、少しでも横になる時間を増やして、椎間板に重力がかかる時間を減らしてあげましょう!椎間板を修復、再生するための血液が流れやすくなります。

・ぬるめのお湯に20分はつかりましょう
入浴すると浮力で椎間板への負担が軽減されます。また、血流がよくなることで、カラダの疲労回復も早まります。

・姿勢に気を付けましょう
普段から足を組んでいる人は要注意です。骨盤が歪んでしまいますよ。 


*患部を押したり、揉んだり、叩いたりは、カラダを歪ませる原因になるのでやめましょう!

 

 

◆自分で簡単にできるゆがみ解消ストレッチ

 

腰椎椎間板ヘルニアの原因でもある、カラダのゆがみ解消を自分で簡単にできるストレッチの一部をご紹介します。

~注意点~


*痛みのない範囲で!

痛いことはなるべくしない方が、早い症状回復が見込めます。普段から痛い姿勢や動作は避けるようにしましょう。我慢してやる必要はありません。

*適度な回数で!

たくさんやればやるほど、良くなる訳ではありません。1回やって、次に行うまでは30分以上あけ、1日数回に分けてやる方が効果的です。


・自分でできる骨盤検査

まずは自分の骨盤がどのように歪んでいるのかチェックしてみましょう。イスに浅く腰掛け、くるぶしを合わせて足を揃えます。両膝の先に指を軽く当てて上からのぞくようにみて下さい。どちらかの足が前か後ろにずれていませんか?このずれが骨盤の「ゆがみ」なのです。

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・簡単にイスに座ってできる骨盤矯正方法

検査をしてみてどうですか?歪んでいた方はこの骨盤矯正体操をしてみて下さい。誰でも簡単に出来ます。先ほどの検査で足の短かった方を上に足を組んで、そのまま軽く左右に10回程度ゆらゆらと振ってみてください。その後再度足を揃えて検査してみます。足の長さが揃っていたら終了です。もし、まだ差がある場合は、もう一度同じことを行ってみて下さい。

*足が組めない方は、軽く足を伸ばし気味にして、足首の上に先ほどの検査で短くなっていた方の足首をのせて10回程度揺らします。

・骨盤コロコロ体操

骨盤のゆがみがとれてきたら次は骨盤を動かす体操です。背筋を伸ばして浅めにイスに座り、そのままなるべく肩と頭を動かさないように骨盤を左右交互に上げる動作を10回位行います。この体操は骨盤・背骨の歪み矯正や猫背の矯正に効果があり、普段の姿勢が原因で痛みが出ている方に効果的です。

・シムス位エクササイズ

ご自宅でするのなら、こちらのエクササイズがおススメです。うつ伏せになり、足は膝から曲げます。 両手を広げて胸を床に着けます。顔は曲げた足のほうに向けるか、顎を床に着けてまっすぐ下に向けます。 膝を床に着けたまま、床をこするように曲げた足を左右に10 回程度動かします。反対側も同様に行います。

 

・膝抱えゆらし

次に、背骨と椎間板を広げるエクササイズです。あお向けの姿勢のまま、膝を抱えます。膝をお腹につけるようなイメージで、腰のあたりをじわっ―と伸ばします。膝を抱えてお腹のほうへ引くように、10回程度気ちいいと感じる範囲で軽く揺らします。


慢性的な腰痛を解消させていくために、骨盤やカラダの「ゆがみ」を整えておくことが大切です。自分でゆがみを整える方法を知り、エクササイズを習慣化させることをオススメします。

◆慢性的な腰痛を完治させるためには



症状や原因、当院の施術の考え方、エクササイズなどについてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

慢性的な腰痛を完治させるためには、腰痛になるプロセスを理解することが大切です。そこを理解していないと根本的な原因が改善されたとはいえず、腰痛を再発させる可能性があります。人生に一度は経験する腰痛。種類や原因、症状を知ることが治療の第一歩です。他にもそれぞれ腰痛の症状に合わせた記事を用意していますので、是非お読み頂き、ご自身の腰痛解消の足掛かりにしてくだされば幸いです。

 日頃の生活の中で姿勢やカラダの使い方のクセを改善することで、できるだけ腰部に過剰な負担を掛けず、疲労を溜めないようにしていくことが大切です。どうか、ツラい腰痛から開放された健康なカラダを手に入れてください。

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著者プロフィール

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東葉コンディショニング
東葉コンディショニングでは、「痛みと戦うあなたを全力でサポート」を合言葉に、病院や他の治療院に行っても症状が改善しないとお困りの方々と日々向き合っています。独自の整体技術「QPR法」とはクイック・ペイン・リリース法の略で、一般的な筋肉を押したり揉んだりする施術とは違います。優しくカラダをゆらゆら揺らしながら安心感を与え、体の芯からゆるめ歪みやねじれを解消させていくのが特徴的です。安全で効果の高い施術法なので、乳児から高齢者、デリケートな妊婦さんまで、また手術を考えるほどの重症の方も多く来院し違いを実感しています。

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